SNSを活用した求人活動のやり方とは
「SNSを活用した求人活動を行いたいけど、やり方が分からない」そんな方に向けて、この記事ではSNS求人の始め方や注意点を紹介しています。SNS求人を成功させるポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
SNSで求人活動を行うメリット
まずはSNSで求人活動を行うメリットについて紹介します。
SNSは情報の拡散性が高い
通常の求人媒体に情報を載せるだけでは、その媒体の登録者にしか情報は届きません。一方、拡散力の高いSNSなら、すでに就職活動を行っているユーザーだけでなく、潜在的に就職や転職を考えているユーザーにまで情報を届けることができます。
採用コストの削減につながる
InstagramやTwitterを始めとするSNSでは利用料がかかりません。アカウント作成やフォロワーとの交流も全て無料なので、採用コストを大幅に削減できます。
SNSは運用作業が簡単
SNSはスマホがひとつあれば、簡単に投稿することができます。webサイト上の採用ページとは違い、SNS運用にはweb構築やデザインにかかる手間や経費も省けます。多くのSNSは使い方も簡単なので、企業側も手軽に運用できるのが特徴です。
採用後のミスマッチを防げる
通常の求人媒体に載せるテキスト情報だけでは、応募者も社内の雰囲気や就職したあとのイメージが湧かないもの。一方のSNSではテキストだけでなく、社内イベントの様子やミーティング風景なども画像付きで投稿することができます。投稿を見て応募してくる人は社内の雰囲気なども踏まえて応募するので、ミスマッチによる内定辞退や早期退職を防ぐことも可能です。
SNSで求人活動を行うデメリット
続いて、SNSで求人活動を行うデメリットを紹介します。
SNSは長期的な運用が必要
SNSアカウント作成時はフォロワー数0からスタートするため、SNS求人ではすぐに結果は出ません。常に情報を更新し続け、長期的に採用候補者を含んだフォロワー数を増やしていく必要があります。
炎上などのリスクが常に伴う
通常の求人媒体とは違い、匿名性の高いSNSでは常に“炎上”のリスクが伴います。誤解を与えるような書き込みによる炎上だけでなく、なりすましアカウント、誹謗中傷を繰り返すアカウントも存在するのが現状です。こうしたトラブルを防ぐためには、SNS運用に関する専門的な知識も必要となります。
フォロワーがいなければ効果は少ない
いくら有益な情報を発信していても、自社のアカウントに一定数のフォロワーがいなければ効果は得られません。効果が出始めるのは一定数のフォロワーがついてからとなるため、アカウント開設後も当面はフォロワー獲得が主な目的となります。
SNSでの求人活動を成功させるポイント
SNS求人を行うことでコストは大きく削減できますが、結果を出すには採用計画や戦略に基づいた運用、定期的な更新、コンセプトの明確化などが必要です。ここではSNS求人を成功させるためのポイントをいくつか紹介します。
採用計画・戦略に合った運用
SNSを使った求人も、ただ投稿をしていれば採用につながるわけではありません。SNS求人を成功させるためには、どんな人物をいつまでに何人採用するのか、フォロワー数の目標は何人か、などの計画を立て、逆算して運用していくことが大切です。
また、運用後もフォロワーの反応を見ながらPDCAを回し、SNSアカウントを育てていくことが成功への近道です。一度アカウントが育てば、SNSから継続的な採用活動に貢献してくれます。
定期的に更新する
SNSアカウントを解説したら、定期的に更新していく必要があります。企業のアカウントがある日を境に更新が止まったり、中途半端に放置されていたりすると、企業のイメージが悪くなる可能性も。
毎日何度も投稿し、タイムラインを汚してしまうのも逆効果ですが、アカウントを育てるために定期的な更新は欠かせません。はじめは週1~3日程度のペースで更新し、様子を見てみましょう。
コンセプトに基づいた投稿内容
SNSは気軽に投稿できるのが魅力ですが、思い付きで投稿しても効果は得られません。どういった人物を採用したいのかを社内で明確にし、採用ターゲットの興味を引くような投稿を心がけることで、はじめて効果が得られます。
また、投稿するテーマにバラつきがあると、フォロワーも混乱していまいます。企業のブランドイメージやSNS運用の目的を明確化しておき、それに沿った投稿を続けることで、ユーザーの中での企業イメージも構築され、SNSを通した採用活動も成功に近づきます。
主要なSNS
Facebookは他のSNSと比べ、ビジネス利用しているユーザーも多いのが特徴です。Facebookは実名制で炎上のリスクも低く、投稿の文字数上限も約63000文字と多いため、企業側としても使いやすいSNSとなっています。
Facebookを求人に使うメリットは、なんといってもそのターゲティング精度の高さ。地域や年齢、性別、興味関心など詳細なターゲティング設定をして広告を出稿することができます。大学名や卒業年次の指定もできるため、新卒採用のツールとしても有効です。
事前に採用ターゲットを明確にすることで、ダイレクトに採用ターゲットへと企業情報を届けることができる。これがFacebookの最大のメリットです。
強いてデメリットを挙げるなら、Facebookのアルゴリズムでは、親しい友達や家族などつながりが強い相手の投稿が上位表示されやすいという点です。一生懸命に自社のページにいいね!を集めても、企業が発信する情報はリーチを増やしにくくなっています。
定期的に情報を更新し、ユーザーとコミュニケーションを図ることで、より多くのユーザーのタイムラインでの上位表示を目指していきましょう。
Instagramは日常の写真や動画を主としたSNSです。求人活動においては、通常投稿やストーリーを通して、テキストでは伝えきれない情報を視覚的に訴求することができます。例えば、普段のミーティング風景や社内イベントの様子なども、Instagramなら画像や動画でリアルに伝えることが可能です。ユーザーもどのような会社なのかをイメージしやすく、採用後のミスマッチを減らすことにもつながります。
また、Instagramには独自のハッシュタグ文化があります。ユーザーはハッシュタグ検索をして知りたい情報にたどり着くため、Instagramを運用する際はハッシュタグも有効活用しましょう。
Instagramを使う際の注意点は、画像のネタ切れになりやすいこと。普段の業務内容だけではどうしても写真映えするような画像を用意できず、SNSの更新頻度も徐々に落ちてしまいます。
アカウントの更新頻度が落ちると、フォロワー数も次第に減少…。そうならないためにも、部署ごとのPRや社員インタビューなどの企画を立ち上げることでネタ切れを防ぎ、計画的に画像をアップしていくことが大切です。
Twitterは学生層のユーザーが多く、新卒採用のツールとしても有効なSNSです。1回の投稿の文字数上限も140文字と少なく、利用ユーザーも冗談の通じる若者が多いため、たとえ企業の公式アカウントでも気軽に投稿しやすいのが特徴です。堅いイメージのある企業のアカウントが、思わずクスッとしてしまう投稿や自虐ネタをツイートすることで、多くのフォロワーを獲得することができた事例はたくさんあります。
Twitterで求人活動を行う最大のメリットはその“拡散力”にあります。Twitterでは自社アカウントをフォローしているユーザーがいいねやリツイートをすると、そのユーザーをフォローしているユーザーにまで情報が届きます。より多くの採用候補者に情報を届けたい際にはTwitterが適しているでしょう。
ただし、Twitterは拡散力が高いため、炎上には要注意。Twitterは匿名性も高く、誹謗中傷を繰り返すアカウントも存在するため、常に炎上のリスクマネジメントは行う必要があります。
LINE
最近ではLINEを使って応募者と連絡を取り合う企業も増えています。とりわけ求人活動においては「LINE@」という機能を使います。LINEが1対1のやり取りに特化したツールなのに対して、LINE@は1対多数のやり取りに特化したビジネス向けのLINEアカウントとなります。
LINE@を使った求人活動では、メルマガやその他のSNS以上の反応を得やすくなります。LINEは多くのユーザーにとって日常の一部となっているツールです。メルマガとは違い、LINEのメッセージなら開封するといったユーザーも多いため、求人情報もしっかり届けることができます。
注意点として、LINE@自体に拡散力はあまりありません。TwitterやInstagramで集めたフォロワーにLINE@への登録を促し、LINE@でより具体的な求人情報などを発信していくのが効果的です。
YouTube
現在ではYouTubeで採用PRを行っている企業も多く存在します。従来はパンフレットや会社のホームページをチェックするのが就活の主流でしたが、今ではYouTubeで企業名を検索する就活生も増えているそうです。
YouTubeで実際の仕事風景や社員のインタビュー動画などをアップすることで、自社に興味を持っているユーザーにもリアルな会社の雰囲気を伝えられます。入社を決めた理由などのインタビュー動画をアップすれば、就職を検討しているユーザーの背中を最後にひと押しすることも可能です。
ただし、YouTubeで求人活動を行う際には、どうしても動画制作に時間やコストがかかります。YouTubeで採用PRを行っている企業の動画は、いずれもクオリティの高いものばかり。そんな中、時間やコストを削減するために、自社だけクオリティの低い動画をアップしてしまうと、ユーザーに悪印象を与えてしまうかもしれません。YouTubeチャンネルを運用する際には、あらかじめ外注費用や期間などを練ってからスタートするようにしましょう。
SNS+採用オウンドメディアのW運用で低コストで自社の「ファン」を増やす
SNSと自社の採用オウンドメディアをW運用することで、効率的に自社のファンを増やすことが可能となります。
従来のオウンドメディアでは、コンテンツマーケティングやSEO、SEMなどの手法に基づき、検索エンジンからの流入を主としてきました。しかし、今ではSNSは検索エンジンにも劣らない流入元となっています。
SNSのフォロワーをオウンドメディアへと流すことで、自社に興味を持った単なるフォロワーだけでなく、自社の根強いファンにすることもできます。
SNSにおいても、ただ更新しているだけではなかなかファンは増えません。SNSだけでは伝えきれない情報を採用オウンドメディアで補うことで、より濃いファンを増やすことができます。
このように、検索エンジンからの流入をメインとした採用オウンドメディアに、SNSからの集客を掛け合わせることで、コストを抑えながら集客やファンの増加を加速させることができます。オウンドメディア×SNSのビジネスモデルは今後も主流となるので、積極的にW運用していきましょう。
まとめ
今回はSNS求人のやり方について紹介しました。SNSを求人活動に活用することで、コストを抑えながら自社が必要とする採用候補者にアプローチできます。採用後のミスマッチを減らし、一度アカウントが育てば、継続的な採用活動にも貢献してくれます。
今後も伸び続けると予想されているSNS市場。優秀な人材を確保するためには、オウンドメディアとSNSをうまく掛け合わせて求人活動を行っていくことが鍵となるでしょう。