アルバイトから新卒・正社員を育てるための採用戦略

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採用してもすぐに辞めてしまう。そもそも応募が来ない。若手の育て方が分からない。頭を抱えている企業は多いでしょう。

ITやAIといった言葉を頻繁に耳にする現代、企業競争を勝ち抜いていくには、若手の活躍が必須だと言えるのです。採用難を打開し、有能な若手が活躍できる企業を作っていくにはどう戦略を立てたら良いのか。

今回の記事では、「アルバイトから新卒・正社員を育てるための採用戦略」として、効率的な採用方法、定着率向上、欲しい人材を惹きつける方法について解説します。

アルバイトを効率的に採用するには

採用を成功させるためには、”企業の魅力をいかに発信できるか”が鍵となります。そして、発信した情報をいかに求職者に届けていくか、その過程も重要となるのです。

主流となっているハローワークやインディードでは最安クラスのコストで済みます。しかし掲載できる情報量が非常に少なく、文字だけ羅列したものでは他の企業との差別化も難しいものです。これまで培ってきた”企業の魅力”が伝わりづらいという難点があります。

ましてや、Webが主流の若者に紙媒体の求人を見てもらえているかはわかりません。手短な手法としては、現在働いているアルバイトの知人や友人をターゲットにしたリファラル採用がありますが、友人、知人、と一目置いてしまうことで入職後のミスマッチを生じる可能性も懸念されます。

これらの主流な求人方法では、企業の魅力を十分に発信できません。では、どのようなツールを利用したら良いのか、これからみていていきましょう。Webを使った就職・転職活動が主流となった今、Web上のイメージ戦略が上手い企業こそが、企業の魅力をアピールでき良い印象を与えることができるのです。求職者はいくつもの企業のサイトや求人媒体をみて、社会人としての一歩をどう踏み込むか、慎重に吟味しています。

企業の採用サイトを強化することで、企業の理念や職場環境、仕事内容についても一通り読んで応募する形となるため、入職後のミスマッチを回避することができます。また、採用サイトを構築していれば企業にあった人物像を定めることができます。また、企業に魅力を感じ応募する形となるため、採用効率の向上へとつながるのです。

採用サイトを育て上げるには時間がかかりますが、一度影響力が大きいサイトを作れば残り続けるし強化していくこともできます。結果的には低コストで採用効率の高い方法と言えるでしょう。”企業の魅力をいかに発信できるか”便利で魅力的なツールへの一歩を踏み出してみましょう。

アルバイトの活用方法

有能なアルバイト生であれば、あなたの企業を支える社員として留まって欲しいですよね。アルバイト生をしっかり育てて新卒採用する、という手法もあるんです。この手法で採用を成功させ若くて有能な人材が企業の成長、活躍を支えている企業は少なくはないのです。社会人としてはまっさらのアルバイト生の第一歩を、企業はどう支えていくか、どう育てていくか、企業全体でのサポート体制が必要となります。

アルバイト採用時の選考は、次期の新卒採用につながる”有能な人材”の発掘の機会でもあるのです。そのため、アルバイト採用の際でも新卒採用の選考時同様の基準を持って選考に臨まなければなりません。入社したアルバイト生には、新卒採用の制度があることも開示しておくことも必要です。

プライベート優先思考の世代、私生活とのバランスがとれるかは仕事を継続するか否かの大きな課題です。プライベートをふまえ、仕事を与えていく必要があります。、本人がやりたいこと、本人ができること、企業が求めていること、を丁寧にすり合わせていくこと。そうしていくことで、アルバイト生個々の成長を促し、新卒採用への架け橋となるでしょう。

有能な人材ほど、主体的に自分のキャリアを構築したいと考えています。正社員同様の人事評価をふまえ、アルバイト用の人事評価制度を導入することも、アルバイト生の能力とその成長が明確になり、モチベーションの向上につながることでしょう。

有能なアルバイト生に長期間働いてもらうには

有能な人材ほど転職してしまいませんか?有能なアルバイト生を企業に引き留めるにはどうすれば良いのか、対策を考えていきましょう。
働く上でのキーパーソン(鍵となる人物)は上司や先輩です。上司像といえば、リーダーシップタイプや言うべきことは厳しく言う指導派タイプが思い浮かびます。しかし、今の世代ではどうでしょう。学校では「給食を残してもいい」「たたけば体罰」と言われる時代。職場でガミガミ叱る上司、昔は当たり前のようにいたかもしれませんが若い世代からは敬遠されます。

学校でも「叱る」「怒る」の機会はありますが、「怒る」のではなく、「どうしたら良くなるのかを一緒に考える」手法に教育者は時間を費やしているのです。仕事のミスに対して、「次はどうにかなるよ」「運が悪かったね。」というだけでは、ただの甘い関わりです。原因や改善策に焦点を当て、意見に耳を傾けてくれる傾聴タイプ、一人一人に丁寧に伝える指導タイプが若手に評価されるのです。「教えることができる人材」このような上司や先輩がいることで、アルバイト生は着実に成果をあげていくでしょう。

経験をするなかでは、失敗はつきものです。経験値を積み上げていく上で注意したいのはアルバイト生が納得した仕事を与えていくことです。そのためにはアルバイト生が思う「自分ができる・やりたい仕事」と「企業側が求めている仕事」をすり合わせて、仕事を与えていく必要があります。アルバイト生が納得し意識した上で取り組んだ仕事は、取り組み方もその仕事から得られる経験の質も価値があるものとなります。たとえ失敗したとしても、次の仕事につながるのです。
「ここで働きたい」と思わせ続けるには、アルバイト生が無理なく、自ら納得して経験を積んでいけるような企業のサポート体制が必要と言えるでしょう。そして、定着率向上のためのキーパーソン「教えることができる人材」を企業のなかで評価していきましょう。

育てたアルバイト生を新卒社員として採用するには

育てたアルバイト生を新卒として採用することは、仕事内容や人間関係もある程度適応した上で社員採用となるため、企業側・就業側双方にメリットがあります。日頃から正社員採用についての説明会やスカウトしていくことで、正社員として働くことへの意識づけができます。就職活動が大変だからという安易な考えで選択しないよう、企業側が真摯に向き合っていくことが重要です。有意義な就業体験ができれば、「ここで働きたい」という思いが芽生えるでしょう。

また、働く女性にも目を向けてみましょう。20代女性は結婚・出産・育児といったライフイベントが多く、仕事との向き合い方を考える機会が増えてきます。やむを得ず退職する人も多いでしょう。ライフイベントを経ても女性が長く働き続けられる職場は、将来的な労働人口の底上げにもなるのです。多様な働き方を提案できることは、女性社員の獲得につながると言えるでしょう。

欲しい人材を惹きつけるためのメディア活用方法

欲しい人材を惹きつけるため、人事担当者がとくに力を注いでおきたのが、採用オウンドメディアとSNSの運営が鍵となります。それぞれの特徴やメリット・活用方法をみていきましょう。

採用オウンドメディア

「オウンドメディア」とは何か?「owned」とは所有する「media」は媒体と訳され、「(自ら)所有するメディア(媒体)」と訳されます。つまり、企業あるいは個人が自分たちで作り、ユーザーへ情報を発信できるツールのことを意味しています。

オウンドメディアであれば、フォーマットや表現方法は自由自在に調整できるため、求職者に知ってほしい採用情報を最適なときに最適な形で届けることができるのです。情報の掲載期間も自由であり、コンテンツの追加や変更も基本的には自社のみで完結できるので、採用情報をタイムリーに更新できます。

採用オウンドメディアの制作の際に十分なSEO対策を行っておけば、検索エンジンからの新規求職者の流入を得ることができます。作り上げるまでは労力がかかりますが、しっかりとしたオウンドメディアを構築できれば、低コストで効果的な集客方法になるというメリットがあります。

SNS

SNSとは、インターネットを介して人間関係を構築できるスマホ・パソコン用のWebサービス総称です。FacebookやTwitterのように、「信用」や「評判」を獲得するためのメディアになります。

実際に働く社員の紹介や仕事風景を投稿することで、企業の雰囲気がより伝わりやすくなっています。親しみの持てる投稿で「一緒に働きたい」と思わせるようなアプローチもできるでしょう。また、SNSの拡散力によって、自社を知らない求職者のアプローチも可能になるというメリットがあります。

採用オウンドメディアとSNSの組み合わせ

せっかく素晴らしいオウンドメディアを作ったとしても、閲覧してもらえないと意味がないのです。 オウンドメディアに集めた採用関連の情報を拡散させるためには、SNSの力が不可欠といえます。ここ数年でTwitterやInstagramなどのSNS利用者数は伸び続けていることは言うまでもありません。オウンドメディアとSNSの組み合わせで、応募者を倍増させることができるのです。

具体的な方法として、企業公式のFacebook/twitterアカウントまたは社員の個人アカウントの投稿でオウンドメディアへのリンクを掲載すれば、フォロワーから企業の認知度を高めていくことができるのです。オウンドメディアを充実させ、SNSでシェア、拡散させるといた活用方法がポイントとなります。

「アルバイトから新卒・正社員を育てるための採用戦略」まとめ

採用難の悪化は今後も避けられません。だからこそ、効率的な採用方法、アルバイト生の定着率向上や新卒社員としての受け入れ、欲しい人材を惹きつけるメディアの活用が不可欠なのです。

有能な若手が活躍すること業績があがることはもちろんのこと、有能な人材を採用でき続けていると評価される企業であることは、企業自体の最大の魅力になります。「ここで働きたい」と思わせる企業、「ここでずっと働きたい」と思わせる職場環境を築いていきましょう。

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