「すぐ辞める新卒」の割合を抑えるにはどうしたらいい?採用オウンドメディアのすすめ
せっかく入社したのに、すぐに辞めてしまう新卒は全体の約30%です。最近では少子化問題もあり、そもそもの新卒の数が減っているので、全体の約30%が入社から3年以内に辞めてしまうのは企業としてかなりの痛手でしょう。
苦労して入社したにもかかわらず、3年以内に辞めてしまう新卒の割合は減らないのか?その理由として、理想と現実のギャップが挙げられます。「説明で聞いていたイメージと実際の現場の雰囲気が違う」と辞めてしまう人が多いのです。
このようなギャップを無くし、新卒の離職率を減らすためには採用オウンドメディアでリアルな現場の様子を伝えることが効果的です。採用オウンドメディアをおすすめする理由を詳しく解説します。
もくじ
なかなか変わらない新卒の早期離職率
昨今、せっかく採用して育成した新卒が入社後3年以内に辞めてしまうという事案が多くの企業を悩ませています。
実は入社後3年以内に離職してしまう大学生の割合は、過去30年近く変わっていません。昭和の終わりから平成元年頃のいわゆるバブル期は23~28%程度と20%台でしたが、バブル崩壊以降は一時期離職率が下がりつつも毎年30~35%程度で大きな変化は無い状況です。
その間にはリーマンショックなどにより就職難の時期も含まれますが、それでも離職率は変わりません。 なぜ、苦労して入社したのに3年以内に離職してしまうのでしょうか?その理由を見てみましょう。
新卒が辞めるのかなぜ?
就職難の時代を挟んでも新卒が辞めてしまう割合は変わらないのでしょうか?
就職後3年以内に辞める人のイメージとして、多くの人は「根性がないから」「ゆとり世代だから」と辞める人の性格に問題があると考えがちです。
しかし、実は一定数の新卒が3年以内に辞めてしまう原因は「根性がないから」といった理由だけでは無いのです。早期離職をする理由を詳しく見てみましょう。
早期離職の理由
社風が合わなかった
会社にはそれぞれ歴史や企業理念、トップの経営方針などにより「社風」があるのが一般的です。社風が合わなかったというのは、新卒の早期離職の理由として多く挙げられます。
中には体育会系など一般的に馴染みにくい雰囲気であったり、既存の社員も疑問に思うような変な社風があったりもします。
既存の社員は働くうちに社風になんとか慣れた場合が多いです。しかし、新卒の人は戸惑うこともあり、社風と自分の感覚が大きく異なる、この先馴染めそうにないと感じた時、多くの人は離職を考えるのです。
想像していた業務内容ではなかった
自分が想像していた業務内容と実際の業務内容にギャップがあった時も、早期離職に踏み切る人が多いです。想像していた仕事をしたくて入社したのに、実際の業務が想像と全く違っていてはモチベーションは下がってしまいます。
この先のキャリア形成が見込めなかった
新卒の人は会社に入り立てなので、いきなり花形の責任ある仕事は任されません。まずは下積みからコツコツと実績を重ねていくことになります。
しかし、その下積み期間が想像以上に長引いたり、先輩ですら同じ仕事を何年もしている姿を見たりしてしまうとこの先のキャリア形成が見込めないと感じて早期離職してしまうのです。
ワークライフバランスを取るのが困難だった
ワークライフバランスを取るのが難しく、早期離職したというケースも多く聞かれます。社会人になると学生の頃とは生活が一変。学生時代はある程度優先させられたプライベートの時間が無くなり、仕事中心の生活に変わります。
特に新卒は覚えることが沢山あり、退社した後も勉強に当てる人は少なくありません。そんな生活をしているうちに心をすり減らし「何の為に頑張っているのだろう…」と思うようになってしまい「自分の時間が欲しい」と退職してうのです。
仕事時間が長かった
事時間が長いということも退職理由としてよく挙げられます。基本的には規定に沿った業務時間が守られている会社でも、繁忙期などは残業続きになることも。
そんな時に新卒の人で、繁忙期などが無い職に就いた人の話を聞くと「自分の会社だけ仕事時間が長い」と感じて辞めてしまうことがあるようです。
新卒が会社に求めているのは何?
ここまでで新卒が早期退職する理由を述べてきました。「社風が合わなかった」「想像していた業務内容ではなかった」など、どの理由も突き詰めれば「思っていたのと違った」という原因に行きつきます。この原因は会社のアピールと新卒が本当に会社に求めるもののミスマッチからくると考えられます。
それでは、新卒が会社に求めているものは何なのか。学生の企業選択のポイントから説明しましょう。
学生の企業選択のポイント
社風の良い会社
学生の企業選択のポイントとして最も重要視されるのが「社風」です。社風はその会社で働く間、社内改革が無い限りはずっとついて回るものなので重要視するのは当然と言えるでしょう。
また、ずっとついて回るものだからこそ新卒が「社風の良い会社」を求めるのもまた然りです。社風の良い会社とは「個人をきちんと評価できる会社」のこと。どれだけ頑張ってもチームまとめての評価しかしない会社だと個人のモチベーションは下がり、離職に繋がるのです。
自分のやりたい仕事(職種)であるか
誰しも自分が嫌い(苦手)な職種には就きたくありません。そのため、企業選択のポイントとして「自分のやりたい仕事(職種)」が挙がるのは必然です。
しかし、どんな仕事にも辛い部分はあるもの。新卒の人はその仕事に就いたことがない故に、辛い部分を知らないのです。そして実際に辛い部分に当たった時、「思ってたのとは違う」と離職してしまいがちです。
働き甲斐
働き甲斐があるかどうかも新卒の企業選びのポイントのひとつです。これから社会に出る新卒は、社会で役立つ自分を夢見て頑張るもの。そこで少しでも働き甲斐がありそうな会社を選ぼうとするわけですが、実際に働いてみると理想と現実のギャップがあり、早期離職に繋がってしまうのです。
安定性
昨今では一度離職すると次の仕事に就きにくい傾向にあります。そのため、一度就職したからには長くその会社で働きたいと思う人は多く、企業に「安定性」を求めるのです。
給料の高さ
人は生きていくために「お金」は必要不可欠です。誰しも給料は低いより高いに越したことはありません。さらに最近では、老後の資金問題も話題になりました。将来に備えるためにも、より多くのお金が入ってくるように給料がより高い企業を選ぶのは必然と言えるでしょう。
早期離職予防策となる採用オウンドメディア運営
新卒の早期離職は企業のアピールと学生の企業選択のポイントのミスマッチからくるものですが、そのミスマッチを防いでくれるのが「採用オウンドメディア」です。
採用オウンドメディアを取り入れたことで新卒の獲得率・保持率がアップした例は多くあります。採用オウンドメディアとは何か、詳しく見てみましょう。
採用オウンドメディアとは
採用オウンドメディアとは、各会社が持つ採用に対して特化したwebメディアのことで、求職者に向けて自社の魅力などを情報発信することが目的です。
採用オウンドメディアを運用することにより、よりリアルな社内の様子を発信することができます。それによって、新卒・求職者の離職理由のひとつの「思っていたのと違う」を防ぐ手立てとなり、さらには応募意欲を高めることができるというメリットがあります。
また、SNSなどと連携できるので幅広い求人ができ、自社の力で求職者を獲得することができるので、余分な広告費や求人費用をかけずに済むというのもメリットです。
社風と業務内容を分かりやすくするコンテンツ
多くのメリットがある「採用オウンドメディア」ですが、どのような内容を発信するのが最も効果があるのでしょうか?社風と業務内容を分かりやすくするコンテンツの詳細を紹介します。
まずは一日の仕事の流れを余すところなく紹介しましょう。丸一日の主な業務を紹介することで、新卒・求職者の「リアルな仕事現場を知りたい」という希望に応えることができます。
次に新入社員の経験と学びについて配信し、新卒から見た先輩のリアルな声を紹介しましょう。先に就職した人の実際の声を聞くことで、新卒の人に苦労した点ややりがいを強くアピールすることができます。
そして社内イベントの様子も紹介しましょう。社内イベントの様子を配信することで、求職者は社員のプライベートな顔を知ることができるのです。
ミスマッチ削減のために自然な伝え方がポイント
採用オウンドメディアを運営する上で、最も大切なことは「リアル」を伝えるということです。企業の良い面ばかりを紹介するのでは、既存の求人と変わりがなく、結局ミスマッチが生じることとなってしまいます。
採用オウンドメディアでは応募を増やすために会社や仕事の強みや魅力を発信することはもちろん大切です。しかし、求職者が採用オウンドメディアを見るのは「リアル」が知りたいからということを忘れないでください。
仕事の大変さや苦労までさらけ出す上で、それでも会社で頑張る人を発信することで会社の素晴らしさを求職者の心に強く訴えかけることができるのです。
まとめ
新卒が早期離職してしまう主な要因としては、企業の求人情報と実際の業務のミスマッチです。
ミスマッチが生じてしまう原因としては、求人情報で会社の良い面だけを発信してしまっていることが挙げられますが、採用オウンドメディアを運用することで原因を解消することができます。
採用オウンドメディアでは会社の良い面や強みを発信する一方、苦労する面も「リアル」に伝えることで会社と求職者のミスマッチの原因を無くすことが可能です。